テキストアドベンチャー。ポイント&クリック。コマンド選択型システム。
どれも古より伝わる伝統のスタイル。正直古臭さは拭えないが、そのマイナス面を軽々と超えてくる素晴らしい魅力のあるゲームなのが本作である。
豪華声優陣かつフルボイス、考え抜かれたストーリー。イメージソングは「いとうかなこ」が担当。まるで一般的な、あるいは大手のゲーム会社のPRかのような言葉を述べたが、信じがたい事にこれらはこの「個人製作のゲーム」に対しての私の言葉だ。
そう、このゲームはなんと個人製作なのである。スタッフロールを見ると、翻訳と音楽以外はほぼ鬼虫兵庫先生一人でこなしているようだ。やはり一人ではボリュームを出すのは大変だったようでプレイ時間はそう長くはないが、それでも価格を考えれば十分すぎる内容だ。クリア後の追加ストーリーまであるサービス精神には感服するしかない。
事前知識は一切必要ない。プレイしたら誰かに語りたくなるのは間違いない良作である。一部の伏線が回収されてない所がある気がするが、それは現在制作中の次回作のお楽しみとしてとっておきたいと筆者は思う。
グラフィックに文句を言ったり、リップシンクがどうとか、ボリューム不足だとか色々言う意見も分かるし否定するつもりもないが、そんなものは私の意見としては
「豚の餌にして食わせてしまえばいい」 。
本筋のストーリーは本当によく練られていて、一つずつ丁寧に積み上げられていく文章は最初から最後まで美しい輝きに満ちている。
ゲームへの、あるいはプレイヤーへの愛情に満ちた素晴らしい作品としてぜひおすすめしたいと心から思うし、これからもこの作品が愛される事を願うばかりである。
ボリューム | 3 |
グラフィック | 3 |
ストーリー | 9 |
フルボイス | 9 |
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