このゲームは分かりやすいくらい人気なものを取り入れたゲームである。
ゲームシステムはハデスを思わせるような俯瞰視点だしローグライトな所もそう。ステージクリア時に3人の英傑から一人を選ぶのはスレイザスパイアとかヴァンサバ的だ。3つの中から1つを選ぶのが良いってのはゲームに限らず昔から言われた気もするが、ゲームに関しては前に上げた2作の影響が大きいのは確かだと思う。
そもそも無双自体が歴史上の人気キャラを扱っているし、人気になるように都合よく歴史ファンタジー全開である。
何が言いたいのかと言うと、これらの組み合わせ方がこのゲームの魅力であり、大手企業じゃないと出来ないクオリティになっていると思う。
無双なのに、俯瞰視点にして迫力よりもプレイヤーの視野を広げる方向にしたのは無双の大量の敵をなぎ倒す爽快感とヴァンサバのワラワラ感を両立させる為だろう。3人から一人を選ぶのは前述のとおりだし、登場キャラの多い無双シリーズと非常に相性が良い。ステージクリア後にランダムでルート分岐があって、育成やビルドが毎回違った楽しみが出来るのはスレイザスパイア的と言ったら言い過ぎだろうか。
そしてここが大事なポイントなのだが、選択と集中がしっかりできているのが素晴らしい。
上記のように今の人に受けるようにしっかりとツボを押さえながらも、今までの無双の良い点を存分に生かしている。操作キャラが100名を超えるのも、今までシリーズが続いてきたからこそだし、グラフィック、モーション、音楽、SEに至るまで、ちゃんと無双していて旧作ファンでも新規ファンでも喜べる量と質が確保できている。
無双にしてはストーリーはかなり簡素でステージのバリエーションもかなり少ないが、欠点だとは筆者は思わなかった。
何故なら操作キャラの時点ですでにボリュームは十分過ぎる位あるし、ローグライトというゲームの性質上、同じステージをランダム要素をうまく使って繰り返し遊ぶのが前提で、リッチな幅や広がりはあまり持たせる必要がないからだと思う。
実際、その選択と集中のおかげでこれだけやり込める面白いゲームなのに、価格を抑える事にも成功している。今作のプロデューサーはかなり優秀なのかもしれない。
付け加える点として、筆者はメインコンテンツの取り合えずの最後と言える、踏破レベル6をクリアするまでに40時間はかかりました。
今までの無双シリーズの資産がなかったら実現していなかったという点も評価できる。このお値段でこのグラフィック、音楽等々は中々真似できるものではない。置きにいってる感はあるし、大きな感動をしたり、革新的というようなゲームでは決してないのかもしれない。
でも大作だけがゲームじゃないし、こういった自社のリソースを使ったものをもっと出して欲しいとすら思ってしまう、これは「大手企業が試しに本気を出してインディーゲームを作ってみた」的なゲームなのかもしれない。
ストーリー | 3 |
英傑育成前のボスの硬さ | 2 |
価格 | 10 |
ボリューム | 10 |
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