どこが通過できるのかさっぱり分からないマップ、木や水晶から何故かドロップする弾薬、ボス並みに多いプレイヤーの体力、そしてそれ以上に固いボス、何故か可愛いテキストフォント、魅力のなさすぎるモブ主人公。このゲームはとにかく突っ込みどころが多すぎる。
そもそも映画原作なのにゲーム内容があまりに映画と関係なさすぎる。世界観は映画に寄せてるのかも知れないが、それもごく一部と思われる。その割に映画の知識がないと理解できない用語が出てきたりする。一体だれのためのゲームなのかさっぱり分からない。
ゲーム内容は所謂メトロイドヴァニアで探索がメインなのだが、めちゃくちゃ簡単。先述の通り主人公が異常なまでにタフで、回復アイテムもやたらとドロップするので死ぬことがまずない。
ネットで調べても攻略情報がほぼ出て来ない点からも、このゲームの難易度や内容の無さが伺い知れる。
しかし、このゲームは決してクソゲーではない。操作は快適で、探索してモブ主人公を強化する事で探索範囲が広がり、強い武器を入手して成長していく楽しみはギリギリある。
グラフィックはドット絵でかなり描き込まれておりヌルヌル動くし、音楽も雰囲気があって外見もギリギリ魅力的だ。
登場する敵はバッタ、犬、謎の虫、コウモリ、ネズミと害虫駆除レベルで笑いを誘う。もちろんゾンビやスケルトンなどの定番の敵も出るし、ボスはクモやトカゲなどやっぱり害虫レベルだが、ボスはデカくしとけばええやろ！と言わんばかりの大きさで個人的にはギリギリ楽しめた。もちろんいかにもなボスもちゃんといるので安心して欲しい。
そして一番伝えなければならないのは、主人公がトムクルーズじゃない点だろう。主人公は完全にモブで、死ぬとゾンビとなり敵として登場する。操作キャラは新しいモブになり、ゾンビとなったモブを倒すと今まで集めた装備を取り返せる仕様だ。この点は一見面白いアイデアに見えるが、そうなるとなぜ一人ずつモブを戦力投入しているのかが分からない。
やはりトムが死ぬのはゲーム内とは言え、NGと言う事なのだろうか。ゲームが簡単なのも、主人公が中々死なないのも、トムを主人公にする事を説得するための開発の努力だったのかもしれない。
簡単すぎる難易度やむちゃくちゃなレベルデザイン、訳の分からない敵、原作から離れ過ぎた内容に人によってはブチ切れるかもしれないが、作り込んだグラフィックや音楽、50もある収集アイテムなど、開発はなんと大真面目に作っているのかもしれない。
確かにクソな部分はあるが、最低限の面白さを感じたし、何より天然なのかワザとなのか予算の都合か分からないが本当にバカっぽさ満載なので、筆者としては笑えるバカゲーとして評価したいと思います。
| レベルデザイン | 2 |
| 映画のゲーム化 | 2 |
| バカゲー度 | 9 |
| グラフィック | 7 |
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