は推理小説を書く上での有名なルールである。
なんでもありになってしまっては推理する意味がないので当然ルールは守るべきだろう。
では推理物ではないストーリーではどうだろうか?
突然物語の答えを出してしまう様な人物が出てきたらおかしいし、不思議な力で物事を解決してしまったら今までの話が台無しである。運よく何かが起きて問題を解決してしまったらそもそも問題の意味がないし、手掛かりは事前に示していないと手掛かりの必要性がない。
つまり推理小説でなくとも守るべきルールはあると筆者は思っている。
ここから本題だが、結論から言うと、このゲームはルール無用である。
突然「念写」という能力が使える様になり、使い方を知らない最初から能力を使用出来ている。登場人物は嘘つきばかりでストーリーを理解する意味を失っているし、そもそも設定を無視している所まである。ゲーム最序盤の人物のセリフ「神は時折私たちに試練を与えられるの」と、その直後に何の脈絡もなく座布団が動いてゲームのヒントを出すイベントがこのゲームがどんなものかをよく表現している。
ゲーム開始時に「この物語は、実在する事件をもとに制作されています。」という注釈がある上で、特にエンディングは筆者の中では最悪の部類に入る。
グラフィックやオブジェクトは頑張っているし、BGMも雰囲気があって評価する部分は確かににあるが、ストーリーメインのゲームであまりにもお話が杜撰と言わざるを得ない。
ただ、Steamでは圧倒的好評な上に、ストーリーを褒めているレビューが多いので、もしかしたら筆者の理解力が足りないのかもしれない。
ノックスの十戒は1928年に発表された古いものなので、流石に今ではこのルールに囚われなくとも面白いストーリーが作られているようだが、それでもやはりルール、いや、もはやモラルと言っていい程、守るべきものはあると感じざせてくれる貴重なゲームとして、例え圧倒的好評であっても絶対にお勧めしたくないと筆者は思います。
ストーリー | 2 |
エンディング | 1 |
BGM | 7 |
グラフィック、オブジェクト | 6 |
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