【レビュー】虫姫さま

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ー「2Dシューティングってどうせ人を選ぶんでしょ?」ー

多くの人の2Dシューティングの印象はこれだと思う。まったくもってその通り、難易度とか関係ない。そもそも、「敵弾を躱すという行為そのものが敷居が高い」のだから。

本作はそんな根本的な問題をだから何?と言わんばかりの構成となっている。
ゲームモードが「ノービス」、「ノーマル」、「アレンジ」と3つあるのだが全部難しい。初心者向けであるはずのノービスですら、2Dシューティング初心者なら苦戦必至である。だがそれは最初の印象だけで、実際やってみるとプレイするたびに目に見えて上達し、ワンコインクリア、いやノーミスクリアですらも出来るのではないかと思わせてくれるだけのレベルデザインがなされている。

そう、このゲームの一番の魅力はこの「偶然かと思うほど絶妙なレベルデザイン」だと筆者は思う。一部難解なところもあるし、速い弾速に慣れないと厳しいところもあるが、そんな所ですら「限られたボムでそこをどうやって乗り切るか」とパズル的な思考で楽しめてしまうのである。

それに加えて、なんとストーリーも魅力的。最後までクリアしてから、ストーリーを改めて理解し、もう一度プレイすると、ステージクリア時のイラストとストーリーのお陰でまた違った魅力を筆者は体験できた。
繰り返しプレイ前提の2Dシューティングでは重要なBGMやSEも非常に心地よい。
ただ、主人公のレコ様のボイスが「かなりクセが強い」ので、これは人を選んでもしょうがない所だが、ゲームを理解していればそれすらも尊いと感じてしまう。何より筆者が一番驚いたのは本作が2004年にアーケードで稼働したゲームであるという事実。20年前でこの完成度は、「2Dシューティングとしては最高級」と言う他ない。
ちなみに筆者のウルトラモードの評価は「虫姫さまを遊びつくした人向けのおまけモード」という認識であることを付け加えておきたい。

多分これから30年、40年と経っても色褪せない「人を選ぶけど間口が広い名作」と出会えた事を心から喜びたいと思う。

 

【レビュー評価 8.5/10 Great!】

アキ&アッカ
2
ボイス
2
C押A連
9
レベルデザイン
9

【レビュー動画(ずんだもん)】

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